2000年度ボランティア指導者研修会 
   開催趣旨

NGO/NPOの協働と活動の可能性を目指して

 治療技術やワクチン開発が進むいっぽうで、HIV感染症は拡大傾向にある。基礎科学の充実や診療システムの確立の取組みが進められているが、それは社会や人々のニーズのすべてを満たすものではない。エイズ関連のNGO/NPOは、公的セクターに先駆けて、予防啓発や感染者サポートについて取組んできた経緯があり、今日では社会や国がエイズ対策を実践するうえでなくてはならない存在=主体=パートナーとなっている。

 しかし、NGO/NPOは適切に取組もうとするほどに、限られた人的資源・資金・時間のなかで、活動を継続していくための課題をかかえる傾向にある。

 本研修では、NGO/NPOが活動・運営面における課題を解決していく手法、ケース・スタディ等を通して、この疾患に関わる個人や組識が協働し、成長していくスキルと視点を学び、指導の際に活かすことを大きな目標とする。社会や対象のニーズを適確にアセスメントし、活動を通して社会に積極的に提案をしていけるNGO/NPOを担う指導者育成をねらいとする。

 参加者には、多様なミッションや方法論から今後の活動の可能性と問題解決のエッセンス、またNGO/NPOの協働のあり方を多く学んでいただければと思う。

 なお、今年度は研修会開催・運営のスキルをより多くのNGO/NPOと共有するため、従来の参加者枠とは別にスタッフ・トレーニー(スタッフ研修参加者)枠を新たに設けた。