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輸血が原因と疑われ、報告されたエイズ症例について


                                                          平成8年9月27日(金)

        輸血が原因と疑われ、報告されたエイズ症例について

1.去る9月24日、標記の件につき東京都及び埼玉県に対して依頼した、同じ献血
 者の血液から分離された新鮮凍結血漿又は濃厚血小板(最大限各7本)の輸血につ
 いての調査につき、9月20日現在の状況をお知らせしたところである。

2.その後、引き続き調査を行った医療機関より報告があった結果、新鮮凍結血漿に
  ついては7本すべてが特定された。このため、現在調査中又は投与状況不明の医
 医療機関であって、新鮮凍結血漿のみを調査対象とした医療機関はすべて輸血無し
 であることが判明した。したがって、9月26日現在において調査対象57病院の
 内、輸血無し51病院、輸血有り4病院、調査中2病院である(別紙参照)。

3.なお、現段階においては同じ献血者からの新鮮凍結血漿等により感染した事例は
 確認されていない。

4.濃厚血小板の投与状況について確認できない医療機関については、HIV感染の
 可能性を否定できない濃厚血小板を輸血された方に対して直接検査を勧奨すること
 が事実上できないため、輸血の可能性が否定できない医療機関名、診療科、使用期
 間等の情報を国民に提供し、広く検査を勧奨する方向で検討しているところである
 。


(別 紙)

 9月26日現在

                    +−−輸注有り 4病院5名
                    I  (原疾患死亡により未検査3名)
                    I  (検査陰性1名)
         +−調査済51病院−−+  (所在不明1名)
                  I                    I
                  I                    I
         I           +−−輸注無し47病院
東京都 54病院−+−調査中 2病院
                  I
                  I
                  I
         +−廃院  1病院(輸注無し)



                   +−−−輸注有り 0病院
                                     I
埼玉県  3病院−−調査済 3病院 −+
                                     I
                   +−−−輸注無し 3病院

  問い合わせ先 厚生省薬務局企画課血液事業対策室
     担 当 浜田、山崎(内2902)
          電 話 (代)3503-1711
                  (直)3595-2395




                                                          平成8年9月24日(火)

       輸血が原因と疑われ、報告されたエイズ症例について


1.去る5月28日のエイズサーベイランス委員会に、輸血が原因と疑われ報告され
 たエイズ症例については、その後の調査の結果、昭和63年に東京都内の医療機関
 において、濃厚赤血球(AB型7本)の輸血を受けたことが判明。

2.この症例が輸血によってHIVに感染したとすれば、同じ献血者の献血血液から
 分離された新鮮凍結血漿又は濃厚血小板の輸血を受けた患者のHIV感染の可能性
 が考えられる。
  そこで、去る7月23日付けで、2都県(東京都及び埼玉県)に対し、同じ献血
 らの新鮮凍結血漿等が供給された可能性のある医療機関(57病院)がこれらの製
 剤の投与を行ったかどうかについての調査を依頼した。

3.現在、2都県において調査結果のとりまとめを急いでいるところであるが、現段
 階においては同じ献血者からの新鮮凍結血漿等により感染した事例は確認されてい
 ない(別紙参照)。

4.昭和63年から平成元年にかけての輸血を対象とした、診療録等の保存期間経過
 後の調査であるため、投与状況の有無が「確認できない」とする医療機関も存在す
 る。この場合、HIV感染を断定できないが可能性が否定できない新鮮凍結血漿等
 を輸血された方に対して直接検査を勧奨することが事実上できないため、輸血の可
 能性が否定できない医療機関名、診療所、使用期間等の情報を国民に提供し、広く
 検査を勧奨する方向で検討しているところである。


(別 紙)

 9月20日現在
                     +−−輸注有り 3病院4名
                   I   (原疾患死亡により未検査3名)
                   I   (検査陰性1名)
                                      I
          +−調査済50病院−+−−輸注無し25病院
                  I                   I
                  I                   I
                  I                   I
東京都 54病院−+−調査中 3病院 +−−投与状況不明22病院
                  I
                  I
                  I
         +−廃院  1病院

                   +−−輸注有り 0病院
                                      I
                                      I
埼玉県  3病院 − 調査済 3病院−+−−輸注無し 2病院
                                      I
                                      I
                   +−−投与状況不明 1病院





      献血件数及びHIV抗体陽性件数

    年       献血件数          陽性者数
            (検査実施数)     ()内女性

                   件    件
  1987年    8,217,340    11
 (昭和62年)                 (1)

  1988年    7,974,147     9
 (昭和63年)                 (1)

  1989年    7,876,682    13
 (平成元年)                 (1)

  1990年    7,743,475    26
 (平成2年)                (6)

  1991年    8,071,937    29
 (平成3年)                (4)

  1992年    7,710,693    34
 (平成4年)                (7)

  1993年    7,205,514    35
 (平成5年)                 (5)

  1994年    6,610,484     36
 (平成6年)                 (5)

  1995年    6,298,706    46
 (平成7年)                (9)

  1996年    4,032,844    30
 (平成8年        (速報値)    (4)
  1〜8月)

(注)・ 昭和61年は、年中途から実施したことなどから、
     3,146,940件、内陽性件数11件(女性0)となっている。
   ・ 抗体検査陽性の献血血液は、焼却されており、使用
   されていない。


  問い合わせ先 厚生省薬務局企画課血液事業対策室
     担 当 浜田、山崎(内2902)
     電 話 (代)3503-1711
                  (直)3595-2395



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