受入れ医療機関名の周知について
平成8年4月　厚生省保健医療局

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　健医発第460号
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成8年4月5日
各都道府県知事殿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　厚生省保健医療局長

　　エイズ治療における患者等の受入れ医療機関名の周知について

　本年3月29日、東京、大阪両地裁に係属レていたエイズ訴訟の和解が成立した
ところであるが、この和解において、患者に対する恒久対策の一環としてエイズ
拠点病院の整備充実等医療体制の整備につき、適切な措置を講ずることが求めら
れているところである。
　エイズ診療体制の整備については、平成5年7月28日付け健医発第825号厚生省
保健医療局長通知「エイズ治療の拠点病院の整備について」により、各都道府県
におけるエイズ治療の拠点病院の選定・整傭につき御協力いただいてきたとこ
ろであるが、本年2月末日をもって、別紙のとおり全ての都道府県において拠点
病院が選定されたところである。
　また、拠点病院としては選定されていないが既に豊宮な治療経験を積み、また
地域医療の中でエイズに対し積極的な診療及ぴ啓発活動を行って、エイズ患者等
を受け入れている医療機関も多くなってきているところであり、エイズ診療体制
の整備が整いつつあるところである。
　しかし、拠点病院であっても医療機関名を公表している施設は少なく、患者等
に対して、十分な情報提供がなされていないため、患者団体等からエイズ患者等
の受入れ医療機関名を明らかにしてほしいとの要望が強く出されている状況にあ
る。
　もとより、拠点病院をはじめエイズ治療に積極的な医療機関について、患者等
に明らかにすることが望ましいことから、これらの医療機関名その他貴管下のエ
イズ診療体制について、少なくとも地区医師会・歯科医師会等の専門団体及ぴ患
者団体等に対して周知し、医療を求める患者等への情報提供に遺漏なきようお願
いする。