症例から学ぶHIV感染症診療のコツ-JAPANESE- / 11
2000.11.30

jap0011

 
前へBACK
NEXT次へ
 

スライド11,12

 耐性検査の結果ですがクリツケス先生の指摘とおりウイルス学的な失敗後そう時間が経過していない事もありプロテアーゼ阻害薬については野生型、逆転写酵素阻害薬についてもM184Vのみの変異が認められました。
 この結果を元にスライド11のオプションが呈示されましたが比較的多くの方(39%)が依然として同じ処方を継続するというオプション1を選択されました。継続の理由としてはアドヒアランスの問題等も検討してから処方の変更をしないとまた同じような問題が生じて仕舞うという指摘がありました。
 しかし、同じ処方の継続はM184Vの変異に加えて新しい変異が追加される結果を生み、数ヶ月後には更に多くの耐性変異に困る結果を招くものであるとクリツケス先生は指摘されました。ここでは次に選択すべき処方は色々とあるでしょうが、ウイルス学的な失敗が明白な処方については次のオプションが十分にある場合には早めに次に変更すべきであるという点がポイントであったと思われます。